Farewel trip 2

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私がまだ、ういういしい(?)若妻だったころ、訳も分からず移り住んだイギリスの隣人夫妻、ジルとボブ。かれこれ25年前の事。

イギリス行きが決定した後、付け焼刃で英会話のレッスンを受けたが、それもたかが知れたもの。もともと、英語には興味がなかったので、受けたところで、って感じ。

でも、英語が喋れなきゃ生きて行けないようなクソ田舎じゃ、嫌いだおうだなんて言ってられない。夫は、「弱音を吐くなら、日本へ帰れ!」の人だったから、甘えちゃられなかったし。

今だったら、「オウ、帰ってやりゃぁ」(相変わらず、江戸っ子です)と言ってやるのだが。って、今だって、言えるわけないか、、、。 とほほ。

で、そこへこのジルの登場。辞書片手のしょぼい英語の私を面倒くさがらず、週1~2回、ファーム(農家直売店)に連れてってくれるは、それはもう、手取り足取り。

お互いの鍵を預け合い、自動ロックの玄関ドアに閉めだされるのも助け合った。

一時帰国で長く家を空けている時は、帰る前に空気を入れ替えてくれて、ミルクやらシリアルやら、すぐに必要な物も買っておいてくれた。

卵を切らしたり、ミルクを切らしたりした時は、お互いもらいっこしたっけ。

夫婦して、インフルエンザに倒れ、身動きできなかった時、すぐ異変を感じて、訪ねてきて、ドクターを呼んでくれたっけ。

こんな近しい関係が築けたのは、ひとえに彼らのお人柄。宝物のような出会い。



「ね、ところで、どこに行きたいの?」とジル。アッシュ騒動が落ち着き、ひと眠り後の昼近く。

「ジルやボブには、つまらないと思うんだけど、昔良く行ってたところ」

そう、ヨーロッパを去るにあたって、「さよなら」が主な目的だけど、いざ着いてみたら、すっかりノスタルジックな気分。

なので、すっかり変わってしまったキダミンスターの町(一番近い)よりも、娘たちの学校近くのウースターへ連れてってもらう。

車で走る事30分。古いウースターの町並みは全然変わってない。娘たちを学校で下ろして、ここで、よくコーヒーを飲んだっけ。

マークス・アンド・スペンサー。パリより、買いたいものが沢山あるのが不思議。

ティー・ケーキ。好きだったな。ケーキって言うから、ケーキだと思ったら、なんてことない、丸い平べったいぶどうパン。それを半分に切ってトーストし、バターを塗って食べる。ティー・タイムに食べるから、ティー・ケーキだと。素朴な味が堪らなくいとおしい。

キャドバリー・チョコレート。はっきり言って、フランスやベルギーのチョコに比べたら、駄菓子。でも、この安っぽい味がなんともそそる。特に、キャラメル入りはお気に入り。中から、トロ~と出てくる。娘たちに、目をつぶって食べさせても、「あっ、キャドバリーだ」ってわかる味。

本当は、6月末に来たかった。ストロベリー・タイムだから。
イギリスのイチゴは格別。ゆっくり時間をかけて育ったいちごは、柔らかい甘さが凝縮している。形も色も他のイチゴとは違い、すこし平べったいずんぐりとして、少しオレンジがかった赤。

向こうが見渡せないくらい広がるいちご畑。好きなだけ頬張り、お金を払うのは摘み取って持ち帰る分だけ。恐ろしく安い。娘たちを連れていくと、完全に野生化してたっけ。

本屋でレシピ本をかいあさり、お昼は、パイを買って川べりで食べた。

夜は、彼らのお気に入りのレストランに招待される。パブなんだけど近年のはやりでカフェというかビストロ・トラットリアといった感じで、料理もパブ飯じゃない、おしゃれなもの。

パブに入った途端、タバコの煙と男だらけじゃ、時代に取り残されるってもの。でも、タバコは嫌だけど、昔ながらのパブも好きなんだけどなー。
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次の日の朝は、16年住んでいたのに、行きそびれていた「ブルーベルの森」へ。
シーズン最後のほうだったので、青さが少しまばら。でも、イギリスらしい森を散策出来て、すこぶる満足。

午後は、ブリッジノースへドライブした後、もう一人の友人アリソンとジョセフの所へ移動。今夜は、こちらにお世話になる。

この辺では、一番おしゃれなホテルとレストランのオーナー夫妻。イギリスに来た俊にオープンした、なじみの深いところ。周りは、やっぱり田園風景で、「命の洗濯」ができる。

私が次女で大変だった頃、彼女も次男で大変だった。お互いをお互いが励まし合い、支えあった間柄。それも、今は昔。お互いの娘、息子は立ち直り、日常が戻って来ている。

レストランのキッチン改装中のため、夜はパブへ繰り出す。これまた、おしゃれになったパブ。興味深げに店内を見回す彼女。あーだこーだと、結構批判的。どこへ行っても、仕事から離れないって愚痴っていた。帰り際、ワインリストを持って帰った研究熱心。

たった一泊だったけど、会えてよかった。相変わらず、涙でお別れ。ジョセフが抱きしめてくれたのはいいけど、今回もお腹の上に乗ってしまった。もう少し痩せないとね、ジョセフ。

ブリストル空港まで、ジルとボブが送ってくれ、またまた涙のお別れ。

いろいろ辛い事もあったはずなのに、もういい事しか覚えてない。
もう一度、住めるものなら住みたい国である。
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by suzume-no-oyado | 2010-06-03 16:32 | 暮らし | Comments(2)
Commented by kagatas-table at 2010-06-17 07:08
お久しぶりです。Farewell 旅行なさっていたのね。もっと早くくればよかった。火山灰の影響はすごかったですね。うちの職場の出張者も帰れない人、帰ってこれない人続出でした。
マークスのケーキやキャドバリーのチョコレートはいつでもお送りしますよ。もう一度住みたい国ですか?
私も離れたらそう思うかなぁ〜
Commented by suzume-no-oyado at 2010-06-17 15:51
kagataさん、子育てのしやすい国だと思います。
パリは大人の街で、イギリスと比べると、子供たちのやれることが少ない気がしました。

イタリアは、比較になりません。申し訳ないけど、体育も音楽も学校で出来る事が少なすぎます。

次にイギリスに行く時は、ぜひお会いしたいです。
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