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地震の国

あんなに楽しかった東北の旅が、1週間もたたないうちに、
こんな悲惨な事になるなんて、、、。

ニュースで聞こえてくる地名は、新幹線で通って来た場所。
いつも以上に身近に感じて、心が痛む。

同じツアーに数日違いで出かけた、Sさん。地震当日、青森から戻る予定だった。
心配でメッセージを残したら、お電話をくださった。

ツアーの予定をすべてこなし、帰る寸前のお土産屋さんで揺れに会ったと。バスで直ぐ避難し、ツアー会社が宿を手配してくれて、無事だったそうだ。でも、電気も暖房もない部屋で過ごさなくてはならなかったと。

2日経った今でも、帰るめどは立たず、まだ青森にとどまっている。
出先で災害に会うって、どんなに心細いだろう。

しかし。

今まで経験した一番強い地震。25年地震のない生活をして、ただでさえ微震ですら反応してしまっていたのに、いきなりこれって。

地震発生の時は、ちょうどランドマークのエスカレーターの上。
やけに揺れて、前の人と「おかしいんじゃないの、このエスカレーター」と文句を言っていた。

それが。

上に上がっても揺れている。違う。エスカレーターの故障じゃない。
地震だ!

こんな高いビルにいちゃいけない! ととりあえず外に出たものの、目の前のグランモールのモニュメントが恐ろしいほど揺れている。梁の多い所で、崩れてきたらどうしよう。
足がすくむ。

少しして、横浜美術館前の広場に避難。目の前のクイーンズスクエアのビルが、ずっとゆらゆら。ぶつかりそう。途中のビルとビルの間の渡り廊下が外れそうに見えた。

お留守番をしているトフィーが心配。
慌てて、マンションに戻ると、エレベーターは不通。階段で部屋へ。

さぞかし心細かったろうと思って、玄関のドアをあけたら、心配し損。
いつものように、しっぽを振って、おやつをねだった。
根性が座っている。ある意味、頼もしい奴。

とりあえず、何事もなし。
でも、2震目の揺れにビビり、トフィーを連れて、避難所の公園へ。

マンションのエレベーターは、夜中近くに復旧。
夫は、電車が動かず、会社近くのホテル泊。

私の携帯は何処にもつながらなかったが、時折受信はできた。
夫からの連絡が入る。初めての事で慣れていないせいか、いつも一歩出遅れる。

電車が動いていないのに、歩いて乗り継ぎの駅まで移動。
で、結局、電車復旧のめどが立たたないので、ホテルに電話を入れるが、その時点では、既にどこも満員。

「寒い寒い」と言っているので、カフェかどこかに入れば?と行っても、やっぱりどこも満員。

気がつくのが遅すぎ。

ネットで、出来るだけ近いホテルの空き状況を調べたりしたが、会社近くに同僚の協力を得て、無事泊る事が出来た。よかったよかった。

翌日、昼前に帰宅したが、揺れる度、慌てている。
トフィーのように、ドシッと構えていて欲しいんだけどな。

地震の後、ずっとPCをつけていたが、イギリスからもイタリアからも、心配の連絡が入る。
娘たちからもすぐ連絡が入り、スカイプで話せて安心した。

ミラノのさとみーなさんとも、チャットで災害時の心得を教えてもらっていたが、何にもない事に自分ながらあきれ果てた。

「災害グッズは?」  
「何にもないデス」

「水とか持たないと」 
「ビールやワインは沢山あるんですが、、」
「・・・・・・ないよりましですが。。。」   完全に呆れてる。

災害って、あるかもしれないと分かってはいても、今までは対岸の火事って感じだった。

備えって本当に必要だ。改めて、地震の国に住んでいる事を痛感した。

被災者の皆さんの安否の確認が、少しでも早く出来ますように。
心から、お祈り申し上げます。
by suzume-no-oyado | 2011-03-12 12:27 | 暮らし
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