「ほっ」と。キャンペーン

酔っ払いドクター

年甲斐も無くはしゃぎすぎたのか、不覚にも娘の風邪をすっかり貰ってしまった。
「病は気から」と背筋を伸ばし、頑張ってきたつもりだが、もうダメ、、。
久々の大物って感じ。

そういや、イギリスでの初めてのクリスマスのあと、インフルエンザにかかったっけ。
あとにも先にもあれほど酷い風邪は無かった。

熱が出始めたのは、クリスマスあとの12月28日。
日本の薬を飲んで、大人しくしていれば治るさ、と気楽に考えていた。
2日間、40度前後の熱と戦った。
私は2階で寝ていたが、夫は年末の映画を満喫していて、ひとりラウンジで楽しんでいる。
とにかくアツイ。寝れない。
仕方がないので、階下のラウンジへ顔を出すと、「寝てなきゃダメじゃないか」と邪魔者扱い。水分を沢山取り、またベッドに戻るが、身体の痛みと熱さで、もうギブアップ。
足をベッドから出し、ドンドンと階下の夫を呼ぶ。

「医者に連れてって~!」

12月31日の大晦日の日。しかも夕飯時。
街の診療所へ。 初めてのイギリスの医者。
現れたのは、なんとミック・ジャガー似のひょろっとしたドクター。
「あ~、どうしました~?」と、頼りないオカマのような喋り。 しかも酒臭い。
酒の臭いプンプンのドクターに診てもらう我が身が心配に、、、。
目の下をビロンと見て、舌をベロッと出しただけで、
「あ~、フルー(インフルエンザ)ですね~。お薬出しておきましょう。」って。
ほんの数分でお終い。  ほんまかいな????

それでも、クスリを飲み始めて、徐々に回復へ。
しかし、しつこいフルーで、熱が下がっても身体の痛みは消えず、結局全快するまで
10日はかかった。

その数日前から、今度は夫が発熱。
私はまだベッドから出れる状態じゃないのに、、、。
でも、ドクターを呼ばなくちゃ。  電話、電話。 
大して喋れもしない英語でメモ書き。しっかり用意をしなくちゃ話せないもの。
クラクラする頭を絞っていたら、ドアのチャイムが。
這うように玄関に行き、ドアを開けたら隣の奥さんジルが立っていた。

車があるのに人の出入りを感じられない。
こりゃ、なんかあったに違いない!と心配してきてくれた。
これほど彼女が天使に見えたときは無かった。
その場でドクターを呼んでもらい、必要な買い物もして貰い、至れり尽せり。

それから10日間、夫も私と同じ苦しみを味わった。
全快した私は、夜ひとりラウンジで映画を見ていた。
そこへ夫がやはり熱くて寝れないと二階から下がってきた。
そこで、意地悪な私は「ダメじゃない、寝てなきゃ。」と追いやった。
「だって、熱くて寝れないんだよ。」と言う夫。
分かったか!このフルーは寝れないのよっ!
少しはあの時の私の気持ちがわかったようで、犬のように大人しくラウンジの端っこでテレビを見ていた彼がいた。

このあと、悲報を聞いた。
某日本企業の支社長がこのタイプのフルーで亡くなったと。
私たちは、我が身の幸運に感謝したのであった。

私の中で、すっかり酔っ払いドクターのレッテルを貼られたミック・ジャガードクターは、
その後、名ドクターの名を欲しいままにした。

長女が生まれてから数ヵ月後の定期検診。
別にこれといって悪い所は無かった。
なのに、ミックドクターは、「あ~、風邪を引いてますねー。今、からだがかなり痛いと思いますよ。今晩から熱が出るでしょうから、お薬出しときますね。」って。

へっ?ほんとかいな?と印象最悪のドクターを前にして、半信半疑。
それが、それが。
ほんとにその夜から高熱を出したのでございますよ。

それからと言うもの、ミックドクターのおっしゃる事は、へへ~と有難く頂戴した
わたくしでございました。

イギリスの医者も悪くないさ。
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by suzume-no-oyado | 2007-01-25 03:34 | 暮らし | Comments(6)
Commented by ポポ手 at 2007-01-25 10:31 x
40度前後の熱とは大変ですね。わたしはここ十年くらいは38度7分より高い熱は出てないけど、それでも辛いもんね熱は。
それにしてもいいお隣さんだね。雀さんがいい御近所づきあいしていた賜物だとは思うけど、親切だよね。ミックドクターの予言にも似た診断も凄い。12/31酔っ払ってたのは、年末だからたまたまだったのかもしれないね。
Commented by soleil at 2007-01-25 17:30 x
外国のウィルスってタチが悪いのかも知れないわ(笑)フランスで風邪のウィルスにあたったとき、死ぬんじゃないかと思ったほどです。同じ40度の熱でもフラフラだった覚えがあります。
そうそう、フランスのDr.って自宅アパートの一室でやってるのよね。本当に医者なのかしらと思いましたもん。
Commented by suzume-no-oyado at 2007-01-25 18:10
ポポ手さん、たまたまだったんだと思います。緊急の時間帯でしかも大晦日、ワインの1杯2杯は飲んでいたのでしょうね。だってこちらの方たちって昼のビジネスランチで普通に飲んでるもの。
でも、日本から来た私にとっては考えられない事でした。
Commented by suzume-no-oyado at 2007-01-25 19:26
ソレイユさん、アパートの一室じゃ、問診程度で検査はできません。だから、レントゲン、採血、採尿、他、また別の場所で予約の取り直し。2度手間、3度手間です。イギリスは診療所があり、さすがにレントゲンは病院まで行かなくてはなりませんでしたが、その場で予約はしてくれました。
採血、採尿は検査こそ、診療所ではできなかったけど、サンプルは病院に送ってくれて、私は検査結果を待つだけ。まだ、ちょっとマシでした。
でも、フランスの方がマシなのは、直接専門医に会える事。イギリスはGPと呼ばれるホームドクターを通さないと専門医を紹介して貰えず、ここは2度手間でしたね。
医療制度もお国柄があります。文句言ったって始まらないのは分かってるのですが、諦めの悪い私です。
Commented by OKU at 2007-01-26 03:23 x
高熱にもいい事がある・・・42度ぐらいになると、がん細胞は死滅するそうです。マラリアにかかった人はガンにならないとか。マラリアも高熱を出すものね。でも、そんなに熱が出るってことは、それはそれで危ないから手放しにはよろこべませんが(ってあたりまえ)。もしかしたらすずめさんご夫妻、その風邪でガンが消えたかも!?
Commented by suzume-no-oyado at 2007-01-26 22:15
OKU、そうだと嬉しいのですけど。42度でがん細胞が死滅するのはいいことですが、他の必要な細胞も死んでしまいそうで心配です。
そちらこそ、ご夫婦共々お元気になられたのでしょうか?
温度差が激しいので、身体がついていけましぇん。ああ、体力をつけなくては、、。
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