小さな間違い大きな間違い

我家はミラノの西側にある。

毎日ドゥオモ近くの語学学校に行くのには、トラムかメトロ。
1ヶ月の定期券を買おう買おうと思いながら今に至っている。なので、未だ割高なカルネ(10回数券)を使っている。それでも、まだ1回券を購入するよりはちょっとまし。

そのカルネは駅でも買えるが、大抵トフィーの散歩がてら近所のタバコ屋さんで買っている。

カルネという言葉自体、フランス語と一緒なので、そう戸惑う事もなく言える。

フランスに住み始めた頃、買い物に幾たび、たかだか「バゲット1本ください」を言うだけでドキドキもの。自分の番が来るまで、何度も反復練習したにも拘わらず、喋ろうとした途端、息を飲み込んじゃって、なにやらモゴモゴになっちゃった、なんて事がしょっちゅうだった。

イタリア語を習い始めるまでは、やっぱり念仏のように唱えながら買い物って事もあったが、さすがに今はすこーし心臓に毛が生え始めた。

なんだけど。

自分的にはその簡単なカルネを未だうまく買えない。

大抵はまとめ買いをする。

5カルネ ペルファボーレ 回数券5枚ください って。 ね、ちっとも難しい事じゃない。

だけど。

お店の人に一発で通じた事は1、2度。そうなると自信はだんだんなくなってきて、
「よしっ!今回は一発で分かって貰おう!」と、たかが回数券ごときに念仏状態になる。

なのに。

やっぱり、「なに?カルネ?ええ?カルネ? あ~あ、カルネね。」ってなもん。

なんで?

やっと、わかりました。その理由。

どんな言葉でも似た言葉はある。

例えば。   犬は cane カーネ。
        回数券は carnet カルネ。( t は発音しません)

このくらいの差はさすがに分かります。それが、あったんですね。もうひとつ似た言葉。

お肉のカルネ carne です。 回数券の方もカルネです。
でも、アクセントの位置が違ったんです。

お肉のカルネは、最初の「カ」にアクセントでカールネ。
回数券のカルネは、最後の「ネ」にアクセントでカルネ。
そして、フランス語は最初にアクセント。(そうですよね、あけみさん)

だから、私は毎回タバコ屋のおじさんに、「お肉5つください」と言ってたって事。
おじさん、ビックリするわけです。もしかしたら「俺って、肉屋のオヤジに見えるのかな?」なんて、コンプレックスを植え付けちゃったかも、と要らぬ心配まで。

イタリア語ははっきり、くっきり、きっちりと。なので、毎回、かっきりと注文。
ああ、恥ずかしい、、、。

知らなかった。 タバコ屋で肉を注文してたなんて、、、。

毎回、聞きなおすおじさんに、「耳悪いんじゃないのー。」と心でいちゃもんつけてた私をどうか許して下さいまし。
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by suzume-no-oyado | 2008-01-14 08:12 | 暮らし | Comments(6)
Commented by mitoko at 2008-01-14 22:34 x
suzumeさん、本当におえらいですね。
新しい言葉を習得するのは、大変な努力と根気の要ることです。
私なんか日本で、ひたすらフランス語を忘れつつある日々。
これで数年たったら一体どうなるんだろう・・・
あまりに恐ろしいので、先のことは考えないようにしています。
Suzumeさん、持ち前の粘りで頑張ってくださいね。
Commented by suzume-no-oyado at 2008-01-15 04:01
mitokoさん、語学に堪能な貴方が何をおっしゃるのですか。
でも、なんか分かる気がします。日本の生活って、こちらの生活に比べたら、至れり尽せりで楽ちんですものね。理不尽な事で要らぬエネルギーの消耗が無いですし。いいなー。羨ましいです。
今朝も、また要らぬエネルギーを使ってしまって、クテクテです。
バカほど良く吠えるので、手を焼きます。
Commented by ゆっこ@トリノ at 2008-01-15 08:14 x
回数券は、カルネって言うんですね〜。覚えておこう。
(1回だけ回数券を買ったことがあるんですが、勝手に言葉つくって言ってたかも〜)

こういう間違いは、日常茶飯事の私です。
いつも間違えるのは、circolo vizioso(悪循環)をcircolo viziato(甘やかされた循環?)とか、bufera di neve(吹雪)をbufala di neve(雪の水牛♀。あ、でもかわいい?)とかですかね〜。
以前一緒に住んでた韓国人の子が、もうひとりのオーストラリア人の子に、「あ、食べるものないの?冷蔵庫にuomo入ってるから、食べていいよ」(uovo卵と言いたかったのに、uomo男)と言って、オーストラリア人の子が、間違いに気づきながらも「え?何冷蔵庫に隠してんの?でも、食べてもいいって言ったよね〜」と、ニヤニヤ。みんなで大笑いになったことが。
ふふふ、私たち外国人の造語(いや、間違いか)って、イタリア人には想像できないほどの創造力。
日々、これで、まわりを和ませてる私です。
Commented by suzume-no-oyado at 2008-01-15 15:19
ゆっこさん、「uomo が冷蔵庫に」には笑いました。それも、食べてもいいと。美味しそうなら、いただきたいですね。(なんちゃって)

外国人の間違いって、ほんとうに楽しい。
それにしても、ゆっこさん、イタリア語はかなりお上手なのですね。
私も、途中で諦めずがんばります。応援してください!
Commented by りろ at 2008-01-30 16:03 x
こんにちは。私も言い間違いで思い出したことがあります。ずっと昔、日本の学生ツアーで中米某国に行った時のことです。一緒のグループにいた女の子が、もう一人の男の子と自由時間に街に出ようとしてバスに乗っていた最中、ふとスペイン語で「Tengo hombre(私は男を持っている」ってつぶやいたのですって。本当は彼女は「Tengo hambre(私は食欲を持っている→おなかがすいた)」って言いたかったのですけどね。一緒にいた男の子はびっくりして、周りの乗客になんと思われてしまったかと、冷や汗をかいたそうです。
Commented by suzume-no-oyado at 2008-01-31 00:08
りろさん、たかだか “o” と "a" の間違いですが、だいぶ意味が違ってしまういい例ですね。なんか、男シリーズが続いて楽しいです。

話は変わりますが、夫は関西人ですが、「海」の発音が「膿」のになっていて、聞くたび、ドロっとした傷口が見えてしまって嫌です。

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