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パリのお土産

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最近、イタリア語のレッスン用に、エッセイを書いている。
トフィーの事、夫のこと、娘たちの事、自分の事。

先日、長女の事を書いていて思い出した「ひどい母」シリーズ。

ひとつは以前書いた、「おしっこ・ちびり事件」。

ふたつ目は、幼稚園の頃。イギリスでの事。
帰宅後、その日に習った歌を歌ってくれた。

一所懸命歌った後、誇らしそうに見上げた彼女に言った言葉が。

なんか音がはずれてない?

その時の娘のがっかりした顔ったら。

ヘタだって、ふつー誉めてあげるもんでしょう。
手を叩いて、「じょうずね~!」って。

なのに、なのに。

そんな小さな子に、正直言ってどうするんでしょう。
言ってしまった後、「あ、しまった!」と思ったって、どうすることもできませんって。
ごめんよ~! 次から母はもう少し、お上手するからね。

そして、3つ目は2000年、6月。長女、11歳の時。

初めての海外へのスクール・トリップ。行き先はパリ。
前年はディズニーランドだったが、その年は残念ながらパーク・アステリックス。
ディズニーほどメジャーじゃないが、水の乗り物が多くて有名。
まぁ、とにかく楽しみにしていた。

持って行っていいお小遣いは400フランまで。ポンドにすると40ポンド。
早くから準備をしていたのに、すっかり換金するのを忘れていた前日。

が、ラッキー。以前パリに行ったときのお金が残っていた。
そこから、長女に少し多目の50をわたす。

準備万端で送り出したはずだった。
が!バスが出る寸前に、おおバカ母は気がついた!
フランとポンドをまちがえた!

なので、彼女のおこずかいは、ちょっと多目の500フランのつもりが、
なんとたったの50フラン。つまり、5ポンド(約1000円)。

3泊4日の旅行をどうやって、5ポンドで過ごせるのか??
朝、晩はもちろんホテルで食事だったが、問題はお昼。
遊園地内で自分で買わなくちゃいけない。

なっ、なんてことをっ!

はじけて、楽しく遊ぶどころか、お金がなくて惨めな思いをするに違いない。
ああ、なんて阿呆な母。継母だってここまでしまい、、、。

責めるだけ責めてみましたが、そんなことで事態は変わらないわけで。

そこで、緊急時のみの連絡先で、引率の先生の携帯に連絡を。
本人とも話させてもらい、足らないようなら、先生から借りる事に話はついた。

よかった、よかった、と思っていたら、帰ってきた娘の話を聞いて、ガックリ。
誰にもお金は借りなかった、と。’’

え、ええ~!そんなんで、すごせたの?

実は、その5ポンドのほかに25ポンドほど、余分に持っていたらしい。(母は記憶なし)
なので、合計30ポンド。つまり300フランはとりあえずあった、と。
それでも、他の人よりは少なかったわけで、計算しながら使った、と。

そこで、母気がつくわけで。
娘の性格上、我慢をしてしまうんだった、と。

乗り物で、びしょぬれになって、寒くて、着替えのティーシャツを買ったらしい。
「みんなは、普通のメーカーのを買ってたんだけど、、、。」
買ったのは、ぺらぺらの見るからの安物。

ごめんよ、ごめんよ。
そんなお金じゃ、買い物だって楽しめなかったんだよね。

お昼も途中の飲み物も、ぎりぎりのところでやってたらしい。

ごめんよ~!  と、暫くは自分のふがいなさに腹を立てていた母。

で、そんな極貧状態でありながら、母を思い、買ってきたお土産がこれ。
なので、これを見るたび、ちょっと胸が痛くなる。

これが、3大「ごめんよ」シリーズ。
by suzume-no-oyado | 2008-10-12 22:42 | 子育て・娘
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