<   2007年 03月 ( 9 )   > この月の画像一覧

世知辛い世の中

新しい国に住み始めて一番大変なのは、物が何処に売っているのか探す事。
スーパーで手に入るものはいいとして、他の雑貨類のお店は一体何処?
どうせ買うなら気に入ったものを買いたいと思うが、こじゃれたお店も知らないし。
そうなると、結局とりあえず、とどの国でもあるIKEAに行くことに。

車のナビに住所を入れ、いざ出発。
そう遠い場所では無かったのに、反対車線に入る道を間違え高速に乗ってしまう。
道がクルクル入り組んでいると、よくやる失敗。
以前フランスに越したての頃、行きたい道に入れなくて30分以上クルクル回っていた事があったっけ。それでも、2回目には目的地に着けたので、よかった。

IKEAで必要なものが全てそろうと思っていたのに、結局たいして買わずに終わった。
もう、今日は帰ろう、と駐車場に戻ると、車のワイパーに紙が挟まっている。
嫌な予感で見ると、謝罪と連絡先が。
えっ!? ぶつけられた?
左バンパーにかなりこすった跡がある。 こりゃ、ばりばり初心者だねー、と私。
ん? どうした夫。 すっかり肩を落としているじゃない。
そりゃ、疲れた一日の最後の仕打ちがこれじゃ、ガックリ来るもの分かるけど。
凹んでいるわけじゃなし。 普通当て逃げされるのに、連絡先を残していくなんて、めったにある事じゃない。運は悪かったけど、運がよかったと思うよ、と慰めてみた。

だめだ、こりゃ。
意気消沈。 ドロドロ。 夫の周りにマイナスのオーラが見える。
英語では「頭の上に雲がある」って言うんだっけな。じゃ、フランス語ではなんて言うんだろう?とおきらく妻は暗い夫をよそに考えていた。

マイナスの気はマイナスを呼ぶっていうから、頼むから事故にだけは気をつけてね、と次のことを心配。それでも、レストランにつく頃には、「うまいものでも、食べてふっきろー!」と前向きになってた夫。 半ばやけくそだろう。

今夜は夫の行きつけレストランに連れて行ってもらう。
農家を改造したと言うそこは、温かい感じでホッとする。
すっかり顔になっている彼。 歓待である。

地元のワインと地元の生ハム、サラミ。一緒に出て来たチーズキッシュ。
どれもこれも、とってもまろやかな味。
カメラを忘れて、お見せできないのが残念。 次は絶対撮って来ます。

夫お勧めのスープ・パスタを注文。
パルミジャーノ80%と別のチーズ20%(名前を忘れた)で作られたラビオリがチキンベースのスープの中に。 
見た目は極普通なんだけど、一口食べて、目が見開いた。 おいし~~!!
なんて優しい味なんだろう。 ペロッと一皿たいらげる。
これを食べにまたここに来るだろう、と確信。

メインは、オニオンソースの牛ヒレステーキ。夫と半分こする。
美味しかったけれど、クリームが余り得意じゃない私。 
どうしても最後はもてあまし気味になっちゃう。

デザートは、あっさりとレモン・シャーベット。
イタリアは、トロッとしたシャーベットをストローを添えて、グラスで出してくれる。
でも、肺活量の少ない私には、かなりしんどいので、いつもスプーンで頂く。
コーヒーの後だったか前だったか忘れたが、オーナーが食後酒をご馳走してくれた。
私はレモンのリキュール・レモンチェロ。
夫はプラムのリキュール。
このプラムのお酒がとっても美味しくて、買って帰りたくなる。

帰り際、トイレに入って、またビックリ。
え?! 何でイタリアに和式トイレが?
形はちょっと違うが、これはまさしく和式。

戸惑いながら、用をたし席に戻る。
夫は、そんな私を笑いながら、「けっこう、外のトイレはこのタイプが多いから、僕は外では行かないようにしてる」と仰る。
私だって嫌いだって。言ってくれれば、ホテルまで我慢したのにー。
とは思ったが、ちょっとしたトリビア状態になったので、ま、いいか。
じゃ、イタリア人はウンチング・スタイルができるのだろうか?
と、昔、和式トイレで転がった娘達を思い出していた。

次の日、車をぶつけた相手に連絡を取ってもらった夫。
やはり、みんな口々に「そんな事ありえないよ」 「アンラッキーだけどラッキーだったよ」と。あれくらいなら私だって逃げちゃうもの。今時、こんな良心的な人がいるのね、と感心していた。

でも。

その人には逃げられない理由があった。
乗っていた車がレンタカーだったから。ぶつけた状況を報告しなくてはならない。
嘘を言ったって始まらなかった訳ね。

そうか、そうだったのか。
そうじゃなかったら、やっぱり普通は逃げちゃうよね。

世の中そんな甘くない。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-25 16:20 | 暮らし | Comments(2)

クマの引越し

2泊3日でミラノに行ってきた。 目的は夫の引越し。
現在、ミラノから1時間半のピアツェンツァと言う町でホテル暮らしの彼。
一見優雅なようだが、週末のお休みの時も、朝食の時間までには起きなくてはならないし、掃除の為に部屋をでなくてはならないという制約付きの生活。
インスタントラーメンにご飯が食べたいといっても、それは無理な話。
地に足つけて生活をしているわけではないので、いつまでたっても落ち着かない。

去年の11月に見つけたアパート。まだ、完璧とはいえないが、ほぼ住める状態になった。
なので、今回、彼の一人暮らしの準備を手伝いに。

ベッド、電気製品、食器、掃除道具、エトセトラ。
買出し、掃除はいつもの私の仕事なので特別な事ではなかったが、かたや夫。
一体何から手を着けていいか分からない始末。
ウロウロする熊である。 使えない。

荷物運びは問題なし。 これはいつもの彼の仕事。
それが終わったら、まるで全て済んだようにベランダでタバコを吸ってるし。

床拭きを頼む。
ウェットシートをモップにはさみ、渡した所まではよかった。
でも、汚くなってもまだ拭いているので、洗うよう指示。
普段やらない事とは言え、マニュアル夫にため息。
でもね。ある意味、夫教育を怠った私のせいなのかも、と自己反省。

床掃除が終わると、またウロウロ。
大して動いてもいないのに「疲れた」を連発。
だんだんイラつく私。
掃除を殆んどこなし、彼のベッド・メイキングも終了。
やれやれ、と思った私に彼は言った。
「今ベッドやったら、次来る時までホコリかぶらないかな?」

ピキッ! ピキピキッッ!

「じゃあ、ご自分でベッドメイキングなさるわけねっっっ!!!!」
いけない、余計なこと言った、と思った彼。
「いえ、それでけっこうです。」  急に小さくなった。

たいした事はしなかった彼だけど、それでも私にはできない事をしてくれた。

新しい電気製品が使えるかチェックした。
アイロンOK。ドライヤーOK。その他、きちんとスイッチが入る事を確認。
洗濯機も使ってみなくては。
説明書片手に彼に説明。そしてスイッチ・オン。
蛇口から水漏れ発見。 とりあえずタオルを巻き、大家さんに連絡。
小さなアパートで、下に大家さんが住んでるので、とっても便利。
しかも、修理屋さんもすぐに駆けつけた。 おお~、フランスじゃありえない。
パリに越して来た時は、「すぐ来ますから」って2週間放置されたもの。
いや、イタリアでも普通はないのかもしれない。
たまたま、なのかもしれないが、ありがたい。

蛇口だけかと思ったら、問題は洗濯機が脱水の時に起こった。
脱水時にかなりうるさかったので見に行った彼。
「すごい動いてる~~!!」と叫ぶので、行ってみた。
すると、夫が洗濯機とまるで相撲状態。
何故かガンガンに前に滑っている洗濯機を身体を張って止めている。
こりゃすごい。

あービックリした。いくら床が滑るって言ったって、こんなの初めて。
設置してくれた会社のイタリア人に連絡を入れる。
すると、その彼。「よかったじゃないですか!エクソサイズができて」だって。

これだから、イタリア人って憎めない。
肩の力を抜いていこうっと。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-24 16:02 | | Comments(6)

3月のお教室

先週に引き続き、今日はお料理教室。
先週は以前のリバイバルだったが、今日は新しいメニュー。

3月のメニュー

焼きリゾットのスープ仕立て
フィッシャーマンズ・パイ
バナナ・チョコレート・ムースケーキ

もっと春らしいメニューにしようと思っていたけど、1月が忙しくて出来なかったこともあり、あったか冬メニューが繰越し。
f0095873_040283.jpg
メインがちょっと冬っぽいので、せめてスターターは春らしく。
ちょうど、グリンピースも出て来た頃なので、緑をあしらった一品を。

ある雑誌で、和風イタリアンで紹介してあった焼きリゾット。
ちょっと手間がかかりすぎるのと、こちらで和風だと材料調達も面倒くさいので、反対にイタリアンにアレンジ。

スープで固めに炊き上げたご飯に、ドライトマトとバジル、パルミジャーノのおろしたものを混ぜる。実は、もうこれだけで、バクバク食べれるほど美味しい。
でも、そんな簡単では生徒さんに申し訳ないので、これをセルクルに入れ、フライパンでこんがりと焼く。それをお皿にのせ、コンソメスープ、グリンピースとロケット(ルッコラ)を盛り付けて出来上がり。
おこげが香ばしくて、スターターとは言え、つい山盛り食べたくなってしまう。

セルクルを使ってきれいに仕上げるのも良いけれど、すぐたくさん食べるにはどうしたら良いかで盛り上がる。
お皿に混ぜご飯を入れ、そのままスープでぶっかけ案。
でも、やっぱり「おこげは捨てがたい」という事で、見かけは気にせず、
フライパンにご飯を入れ一挙に焼き色をつけてスープをかける、ごっそり案。

確実に普段の食卓に乗りそうで、嬉しい。

ちょっと気取ったスターターだったけど、メインはかなりカジュアル。
f0095873_0404291.jpg
フィッシャーマンズ・パイ、またはフィッシュ・パイとかオーシャン・パイと呼び方色々。
ホワイトソースの中に白身魚とゆで卵を入れ、レモン、塩、こしょうで味付け。
それをパイ皿に入れ、上にマッシュポテトを載せて焼いたもの。

時々無性に食べたくなる。
だけど、これって大人は好きな人が多いのに、子供には不人気。
それを友人に言ったら、「うちも」「うちも」という人が意外に多かった。
魚くさいわけでも無し、特別な味じゃないのに、何でか今でも不明??

今日は、ブロッコリーとグリーンサラダを添えて。

デザートは、以前紹介したバナナ・チョコレート・ムースケーキ(長~い名前)
f0095873_0492025.jpg

デザートにバナナを使うと、とても家庭的な温かい味になる。
その代わり高級感は無いなーと勝手に思っていたけど、このケーキに出会ってから、
バナナを見くびっていた事を反省。

いやいや、しかし。

バナナがこんなに化けるとは。「馬子にも衣装」ってところかしら。
はっきり言って、かなり手間はかかるこのケーキ。
チョコチップ入りビスキュイ、バナナムース、ガナッシュ、レモンナパージュ、溶かしチョコレート。どれも、外せない。
時間がなければ、ビスキュイ無しでグラスに入れてもOK。

暫くはマイ・ブームになりそうである。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-20 00:46 | お料理 | Comments(9)

ベジタブル・メニュー

昨日は、定例のお食事会。
今年でパリを去る3人とまだ帰れないきっしゅさんの4人で、引越しまでの間、月1でレストランに行く事にした。じゃないと、気がついたら引越しで、結局何処にも行ってないって事になりかねないもの。
今回はその4回目。選んだのは、LE CINQ
HOTEL FOUR SEASENS(昔のHotel GORGE Ⅴ)の中にある。
去年までは三ツ星だったが、今年はひとつ格下げの二つ星。
それでも、高級ホテル内ということで、ちょっと緊張。

ホテル内は、お花のデコレーションが見事で、別世界。
おお~!と感激していたら、なにやら廊下に日本の取材人を発見。
有名人でも出てくるのかしら?と思った目の前に、ひとりの男性が。
ちょいと粋な甚平姿。って甚平??ええ~っ??
誰かと思えば、市川海老蔵さんじゃーありませんか。
来週からオペラ座で公演を控えてる彼。ここに滞在してらっしゃるのね。

どっかりと椅子に座り、ちょいと偉そう。
思わずカメラを構えてみたが、さすがにこの年、いきなり撮るような事はできません。
一応関係者に伺った。 なのに。
返事が無い。  んん?
確かに聞こえてるのに、もしかして日本人ではなかったのかしら?
で、思わず英語で聞きなおそうとした途端、「ダメでしょう」との答え。
聞こえてるんだったら、衛星放送じゃあるまいし、もうちょっと早いリアクションをして欲しいって。「ダメ」の返事よりリアクションの悪さにムッとする私。

目の前のテレビの中だけの人に、ちょっと釘ずけになっていた私たちだが、レストランのレセプションの女性に呼ばれて、海老蔵様ともお別れ。

とにかく、お花がステキ。
レストラン内も今までで一番豪華。
調度品ひとつをとっても、歴史を感じる重厚さ。

お昼のメニューは、セットメニューで決まっている所が多い。選べても2種類くらいだったりするが、こちらはスターター、メイン、デザートと3、4種類の選択肢。
でも、どれもこれと言って特別ではない。
なんか、つまらなーい、と思っていたが、出てきたものはやっぱり違う。
だてに星付きではなかった。

詳しくはきっしゅさんのブログで。

で、今日はお料理教室。 現実の世界に舞い戻る。
以前のメニューの2回目で、ベジタリアン・メニュー。

カクテルは、急に春らしくなったので、エルダーフラワー・スパークル。
シャンペンにエルダーフラワー・コーディアルを加えた香りのいいカクテル。
f0095873_6155617.jpg
スターターはクリーム・マッシュルーム。
ガーリック味のクリームにプレーン・ヨーグルトを加え、爽やかな酸味を出す。
サワークリームよりすっぱい方が好き。





メインはベジタブル・ラザーニア。f0095873_62833.jpg


肉は一切使わず、玉ねぎ、赤ピーマン、ズッキーニ、ナスをトマト・ソースで煮る。
それとベシャメル・ソース、モッツェレラ・チーズとともにラザーニア・シートで挟む。
トップは、トマトの薄切りを並べ、その上からパン粉とパルメザン・チーズをふりかけオーブンf0095873_6305992.jpg
でこんがり焼いて出来上がり。今日はシーザーズ・サラダと一緒に。










デザートは2種類。
f0095873_623941.jpgティラミスとアップル・クランブル。
イタリア人の奥様から習ったティラミスはとってもシンプル。
お酒も使わず、コーヒースポンジも薄いので、子供も美味しく食べれるお味。

アップル・クランブルは、超簡単デザート。
クランブルさえ作っておけば、いつでもサッとできちゃう。
果物は、アップル、ピーチ、プラム、洋ナシなど。
事前に火を通す事もなく、切った果物の上にクランブルをかけてオーブンへ。
熱々をそのままでもアイスクリームやカスタード・ソースを添えても美味しい。

今日も皆様お疲れ様でした。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-15 06:23 | お料理 | Comments(6)

いい関係

カットとヘアダイをしに美容院に行ってきた。
特にヘアダイは少なくとも3ヶ月に一度は必要な私。
かなり若い頃から前髪の白髪が目立ち始め、今ではすっかりオババ状態。
いっそのこと真っ白にしてしまおうか、と。
でも、似合う顔なら良いが、やっぱりアンバランス。諦めた。

以前、面倒くさいのでほっておいたら、毎日管理人さんに会うたび「疲れてますねー」と声をかけられる。お肌艶艶な気分上々の時にさえ言われてしまい、その原因にハタと気がついた。
そう、髪の色。 白髪どっぷりになって来るとくたびれて見えるんだ。
それ以来、ちょっと気にかけるようになった。

日本のヘアダイは市販でも、白髪がきちんと染められるが、こちらのは、2週間もすると取れてしまうお粗末なもの。
なので、美容院のお世話になっている。仕上がりが全然違うのだもの。

で、いつものお店でいつもの美容師さんにしていただいたのだが、かなり派手に仕上がった。

以前も、軽く前髪にハイライトを入れてもらったのが、一部金髪になってしまった事があった。あれ以来、多少の髪の明るさには慣れてしまっていたのだが。

そんな私でも今回は、ビビッた。
仕上がってみたら、まるで前髪が「ヒカルの碁」のヒカル。
前髪全部と言っていい程、色が違う。こりゃ、かなりの勘違いおばさん。
どうしよう、、、。で、思い切って染め直しをお願いする。
快く承諾してくださった美容師さん。
やり直し直後は、黒く見えた前髪も、乾かしてみたら、やっぱりまだそこだけ浮いてる。

さすがに、これ以上クレームをつけることも出来ないし、したくないしで諦め。
美容師さんは、「お時間のあるときに、やり直します」と言ってくださった。
でも、まぁ、すぐに日本に帰る予定もないので、楽しむ事に決定。
違う自分もたまには良いかも。

誰でも、髪の失敗談はひとつやふたつはあるだろう。

初めて髪で泣いたのは、小6の時。
クリクリのショート・マッシュルームにされてしまったが、本人「悪くないかも」と思って家に帰ったら、母から「何その頭ー!」と言われ、夕飯も食べずに部屋にこもって泣いた。

必ずと言っていい程、「こんなはずでは、、、」と思ったのは、
芸能人の写真を見せて、「こんな感じに」と頼んだ時。
髪型も似ても似つかなかったけれど、一番似ても似つかないのは自分の顔だってことに早く気がつくべきだった。

何より難しかったのは、イギリスでのこと。
まず、パーマ。

髪の質が、欧米人と日本人とでは全然違うらしい。
あんなヘロヘロな髪をしているのに、パーマは日本人よりかかりにくいそうだ。
なので、日本より強い液を使っている。
それなのに、かかりにくそうと思い込んでいる黒髪により時間をかける。
で、出来上がりは、たいていチリチリ爆発頭。
弱くして貰えば貰うで、すぐ取れて、嫌になる。

カットは、髪の少ない人はともかく、普通は欧米人より量の多い日本人。
どう切ってもらったって、モッサリ。技術が無いのか、君達にはっ!と怒鳴りたくなるくらい。あの量になれていないのだから、仕方ないんだけどね。

そんな中でも、好きな美容師を見つけた。
カットはソコソコだったけど、アレンジが上手。
そんな彼女でも、失敗はあった。
そう、あれも写真を持っていった時のこと。(写真は失敗のもと)

思ったより短く切りすぎたと思った彼女。
どうにかしようと四苦八苦。そうなると、大抵はドツボにはまる。
あっちを巻き、こっちを巻きして、鏡を見たら、お互いあ然。
今時マッシュルーム・ヘアーって、、、。お笑い芸人のフカワじゃあるまいし。

いくら「短すぎ」といったところで、こればっかりは後の祭り。
切り落とされた髪はもとには戻らない。

それでも、まだどうにかしようとする彼女、またはさみを持ち出した。
お願いだから、もう切らないで~!と泣きつく私。
結局、髪のカールを落として、フィンガー・ブローで終わらせてもらった。

あれ以来、絶対短くしないと誓った私と彼女。
いい関係が保たれた。

ミラノに移動したら、また新しい美容師を見つけなくてはならない。
意外と大事な事である。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-11 20:53 | 暮らし | Comments(2)

十二単

f0095873_19474028.jpg

昨日は、『インターナショナル・ウーメンズ・デー』 国際女性の日とでも言おうか。
なんかごろが悪い。おそらくきちんとした名称があるに違いないが、、。

その女性の日にちなんで、パリ・ユネスコ本部では十二単のデモンストレーションと女性による『能』の講演(?)があった。

あけみさんが招待状をゲットし誘ってくれた。
全部が招待状客。先着順で満席になり次第入場停止といった不思議な招待状。
ということで、開場30分前についたのだが、既に長蛇の列。
「早く行って、最前列かなんかに座って見たいよねー。」なんて言ってた私たち。
チッ!読みが浅かった。
でも、会場はかなりの収容力でとりあえず見通しの良い席を確保。

フランス人って日本通が多いって聞いてはいたけど、かなりの人が来ていた気がする。

薄暗い中、十二単の着物が運び込まれる。
そして、ふたりの女性の着付の方が着物姿(おそらく正装)でご挨拶。
まさか、このふたりのうちのひとりが着るわけじゃないよねーなんて心配していたら、
きちんとかつらを被った小顔の美しいモデルさん登場。

白地の着物に紺(ちょっと紫がかってたような)袴。
先ず、最初に無地の緑色を羽織る。
次に赤が来て、どんどん色が薄くなって、また少し濃くなる。
7枚(だったか)の無地の後、今度は柄の緑、そして最後に薄桃色の美しい柄の短い上着のようなものを羽織る。

着付ける方の手つきの鮮やかな事。
無駄な動きが一切無い。
着物を羽織ると、両脇の無駄な部分をサッと折り、紐で結び両脇をたるませる。
最後に、あれは今までの紐を全部取ったのか、一瞬でよく分からなかったのだけど、襟元をひとまとめにして、重ね直した。
つまり、そのままだと、それぞれの色で襟元が右・左・右・左と交互になっている所を、右と左それぞれひとまとめにしたわけ。
なんか、マジックみたいだった。
裾重ねも丁寧に広げ、それはそれは美しいものだった。

つい最近、藤原紀香の結婚式で十二単を見たばかり。
彼女の十二単も赤が基調で華やかなものだった。
あれはあれでよかったが、今回は抑え目の色を使ってあって、より雅に見えた気がする。

モデルさんにお扇子が渡される。
思わず「お雛様だー」と私。
ゆっくり優雅に歩く姿に、ほぉ~っとため息。
一周してステージ中央に戻った時、突然、お内裏様の登場。
はぁ~???
光源氏ばりの美しい若い人ならいざ知らず、出て来たのは、下膨れの中年男。
遠めで見たって、こりゃ人選ミス。職員の誰かがやっているのか??
間違ってもモデルの横に立つんじゃないわよ、と念じていたら、後ろを通り抜けただけだった。
思わずホッ。

残念だったのは、照明がかなりお粗末だった事。
色の美しさを見たいのに、何を考えているのか、照明を赤にしたり青にしたり。
暗くって、見えやしないって。
その上、音楽に一貫性が無くて、「雅」の世界に浸りたい私たちの邪魔ばかり。
企画は素晴らしいのに、なんか中途半端。

中途半端といえば、「能」の実演が見れると思っていたのに、なんとDVDの上演だけ。
その前に、ひとり舞ってくださったのだが、実演はこれだけ。
DVDと聞いた途端、会場からはひとり去り二人去り、かなりの方が帰られた。

私はといえば、長唄に血が騒ぎ、体がムズムズしていた。
一種のパブロフ現象だろうけど、ディスコ・ミュージックを聞くよりも長唄に反応する。
4歳から日本舞踊をはじめ17年間ほど習っていた。
「そんなに長く」と思われた方。そんなものじゃないそうです。
今回「能」を語ってくださった人間国宝の○○さん。
失礼いたしました。すっかりお名前を忘れてしまいました。
彼女曰く、「20年、30年では短すぎる。50年やって、やっと人様の前でお見せできるものに仕上がりました。」と。

さすが!極めた方の言う事は違う。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-10 03:32 | 暮らし | Comments(8)

マリアージュ・ランチ

2月末、千葉先生のプロ・レッスンにはるばるイギリスから参加してくださったさがみさん。
ブログのご縁で知り合った。
初めてお会いしたのは、去年の9月。
娘のひとり暮らしの手伝いにロンドンに行った時、一緒にお食事。
2度目だというのに、何の不安もなくうちに泊まって下さった。(たぶん)

短い2泊3日の滞在。でも、とっても盛りだくさんな楽しい時間だった。
バイタリティーがあるのに、ふんわりとした所もあって、なにやらホッとする彼女。
自然体でいられるお友達に出会えるのは、とても貴重な事。
大事にしたいご縁である。

彼女が帰る日、レ・アルでショッピングしたあと、あまり時間も無かったので、マリアージュ・フレールで軽くランチをした。

ブランチはなんどか食べた事はあったが、ランチ・メニューは初めて。
メインディッシュとデザートは決まっていて、選べるのは100種類以上あるお茶。
ゆっくりお茶を選ぶ時間も無く、食事と一緒なのでお互いシンプルなお茶を選ぶ。
私はダージリン。一口にダージリンと言えども、これまた何十種類もあるので、お店の人に選んで貰う。彼女はフレンチ・ブレックファースト。

メニューの写真と説明は、さがみさんのブログに詳しく載っています。

雰囲気がいいので選んだお店。
そんなに期待はしてなかったのに、嬉しい裏切り。

しょう油がすこーし入ったシンプルソースにちんげん采、カリカリすずきのソテー、大きなバジルの葉、ミニトマト。

たったこれだけなのに、すごく美味しい。
手の込んだお料理もいいけれど、こんな素材が仲良しなお料理に出会うと、もっと良い。
だって、家で再現可能だから。
f0095873_7594022.jpg
で、今日は、丸ごと真似っこ。
残念ながら、大き目のすずきが良くなかったので、仕方なく小ぶりを購入。
やっぱり大きいのをドーンと上に載せたかったけれど、小ぶりは短時間で焼けてお手軽。
問題のソースは、インスタント・チキンブイヨンを利用。
最初は魚のブイヨンかな?と思って、味見をしてみたが、全然違う。
どう考えても、きちんと作られたブイヨンだったが、今日はとりあえず簡単に。

チンゲン采はコンソメで茹でてから、温める時にバターをほんの少し加えた。
すずきの皮はカリカリが命。

ご近所のあけみさんが今日はひとりだというので、味見をして貰った。
だって、娘は魚料理はあまり興味が無い。
せっかく作って、コメント無しじゃ私がつまらないもの。

案の定、食べただけの娘。
それなりの再現に満足な私と、かなり気に入ってくれたあけみさん。

あっさりフレンチ・メニューとして我家の定番になりそう。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-08 08:02 | お料理 | Comments(2)

自然満喫デー

日曜の朝、気持ちのいい青空だったので、久しぶりにトフィーと公園に行った。

食事が終わって、いざ!お散歩。
地下駐車場に連れて行かれた彼は、もう感ずいているのかワクワク。
ピョンッと車に乗り込み、しゅっぱーつ!

行き先は、PARC DE ST CLOUD サンクルー公園。
家から車で10分ほど。
10時近くの公園は、ワンコ連れがたくさん。
そう、ここに来る目的は他のワンコと遊ばせること。

イギリスの時は、ゆっくり散歩をする人が多かったせいか、犬同士のご挨拶が十分に出来て、彼はいつもハッピーだった。
でも、パリは忙しい人が多いのか、足を止めてくれる人も少ない。
大抵は、前から犬が来ると、反対側の歩道に移ったりで、接したくない人も多い。
聞くところによると、犬同士、何かあると面倒だから、だとか。

犬を見ても以前は吠えなかったトフィーだが、パリに来てからは挨拶が出来ないと吠える。遊びのお誘いなんだけど、知らなければ、ただ単にしつけの悪い犬でしかない。
その度、「遊びたいだけなんですよ~」と、とってつけたような説明をする私。
なんか、ただの過保護な親みたい。ガクッ。

公園に一端入ったら、リード無し。
臭い嗅ぎ放題で、はしゃぎまくり。

ほら、早速ワンコがいっぱい。
と、私が気づく前に彼は後ろから来た黒いシェパードを発見。
シッポをフリフリして近づいてみたが、完全無視。
めげずに追いかけては見たが、哀れにも黒いワンコは駆け抜けていってしまった。
残念でした。

おお、それよりも、前にワンコ軍団が!
10匹近いワンコが遊んでるのを発見した彼だが、どうしたことかちょっと引いている。
なにそれ。 まるで輪に入り損ねた幼稚園児じゃない。情なや、、、。

すると、細見のちょっと大きめのワンコ(種類がわかりません)が突進してきた。
すごいスピードで、怖気ずく彼。
また積極的なワンコ、と思いきや、ん? 
これって遊んでるの?それとも、けんかうってるの?なんだかどっちか分からない。
あ、歯を剥いているじゃないっ。なんか、やばいかも、と思った瞬間、
向こうから飼い主も慌てて駆けて来た。
自分のワンコを怒鳴りつけ、リードを付けて引っ張っていった。
どうも、はしゃぎすぎて度を越してしまうらしい、との事。
ちょっと、冷や汗。

歩いていると、林の中からきつつきのカンカンカンと木をつつく音が響いて、いい気分。
昨日雨が降ったばかりなので、道はけっこうドロっとした所もあり、歩きづらかった。
小石が引いてあって歩きやすい所もあるけれど、何もされていない所が好き。
舗装されてない、こうした自然の道を歩いていると、なにやら自分が自然の一部のような気がしてくるから不思議。土の中からエネルギーを貰っているような感じ。

木の根っこがぼこぼこ出ている道を歩いていると、子供の頃に戻ったようで、なんかホッとする。
そう思うと、今の子供には舗装されている道が普通なわけで、私のような感覚なんて無いんだろうか。

イギリスでは、森ばかりのクソ田舎。
森の中を、長靴はいて子供達とよく歩いた。
だーれも通らないから、みんなで大きな声で歌いながら歩いた。
トトロの「歩くの大好き」と「ララ、ランランランラン、アヒルさん、ガガガガー、、、」(題名忘れた)が定番。
ああ、あの可愛かった娘達は今は何処???

自然の道、なんて考えていたら姉の事を思い出した。
学校からの帰り道、両脇が畑のもちろん舗装されてない道を歩いていた。
何故だか夜で、「星がきれーい」と空を見上げて歩いていた彼女。
次の瞬間、足になにやらおぞましい感触!

ぎえ~!! こっこえだめ~~~~!

牛の肥溜めに片足を突っ込んだ。
上を向いて歩いているうちに畑の中に入り込んじゃったわけ。
星なんか眺めている場合じゃないって、おねーちゃん。

そんな貴方、今日がお誕生日ですね。 
とんでもないブログがプレゼントですけど、 「お誕生日おめでとうー!!」
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-05 07:31 | 暮らし | Comments(4)

本音と建前

イギリス生活16年半の間に私たちは2つの家に住んだ。
最初の家は、日本で言ういわゆる建売住宅エリア(ハウジング・エステート)のひとつ。
同じスタイルの家が立て並んでいる訳だが、だだっ広さがとりえのクソ田舎、そのエリアだけで100軒以上あった。

イギリスの家のタイプは、知っている限りでは、デタッチド・ハウス(一軒家)、セミデタッチド・ハウス(一軒家が縦割りで2軒分)、テラス・ハウス(2階建ての家が数件繋がったもの)とフラットと呼ばれるマンションスタイル。
ロンドンでは高級フラットがあるけれど、田舎ではフラットは低所得者用のものもあり(そうじゃないものもあるが)、あまり印象がよくないのが実状。
でも最近では、都市近くではこじゃれた設備の整ったフラットも作られていて、だいぶイメージも代わってきていると聞いている。

家のタイプも3、4,5,6ベッドルーム(もちろん10以上、20以上の邸宅もある)が一般的。昔の家なら、3ベッドルームであっても他がかなり広く取ってあったりといろいろだけど、今時の家は、ベットルームの数が大きければそれに比例してラウンジもキッチンも大きくできている。

で、我家は3ベッドルームのこじんまりとした一軒家。
それでも、日本の住宅事情を考えれば、そこそこ広い庭もついてるし十分だった。

フランスに来る前の2年間は、かなり大きな家で夢のようなイングリッシュ・ガーデンも付いていて、ちょっと浮かれた事を覚えている。

イギリスでは、家を増築とか外観を変える場合、近所の合意が必要となる。
例えば、ガレージを部屋に改造する為に、新しいガレージを庭に作るという。
その為、車の出入りする場所が変わり、面している道の交通量が変わる。
変わるったって、1、2台分なのだが、どうもそこがネックだった様子。

その道に関わる各家庭に合意書が送られて来た。
私たちは、別分異を唱える理由も無かったので「YES]と答えた。
皆も同じだろうと思っていたら、隣は「NO」。
理由は、車1台分といえども、車の出入りが増えるのは嫌だと。

へぇ~、普段話している同士でも、こう言うことはきっちりしているんだ、と感心と同時に冷たさを感じてしまった、日本人のわたくし。
あ、結果は、隣人の反対はあったものの、多数の合意を得て、
無事新しいガレージと増築をなし遂げました。

次の家の時もあった。
前庭には家と家を分ける塀も無く、たいていがオープンになっているのが多い。
それなのに、それを嫌って門と塀を作ろうとした家があった。
何を血迷ったのか、合意も取らず、作業を始めちゃったおバカな彼ら。
腰の辺りまで塀が積上げられた時「ストップ」がかかった。
外国人の私たちだって、そんなこと通る訳無いって分かっているのに、情けない。
やむなく取り壊しになったのだが、買い揃えた材料はどうなったんだろうって、
いらぬ心配をしていた。

次女の友達の家で、庭にプールを作る計画が持ち上がった。
だだっ広い庭にプールを作ったって、プールだけの庭になる事も無く、家の中だから何の問題もないと思っていたら、とんでもない。
これも近所の同意が必要だって。 聞いた私はなんで?と理解不能。
しっかし、面倒くさい国なのねーと友人とぼやいていた。

他の家には、なんの関係もないと思っていたら、反対はあるものの五分五分だとか。
隣の人も「別に問題ないから大丈夫よ」って力づけてくれてた、と。

同意書が戻ってきた。
結果は、惨敗。 結局プールは作れなかった。

彼女曰く。
「プールが作れなくなって残念だけど、それよりも何よりも悔しかったのは、信じていた隣人が一番反対していたのが分かった事」だと。

本音と建前は、イギリスにもあるんだ。 
日本人の専売特許ではなかったわけね。
[PR]
by suzume-no-oyado | 2007-03-02 19:19 | 暮らし | Comments(6)