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小鳥の心臓を持つ男

昨日の朝10時過ぎに、私の一日は終わった。
その数十分の出来事に一日のエネルギーを全て使い切ってしまったから。

いつものように、トフィーの散歩を終え朝食の準備。夫が顔を洗っていた時、キッチンから玄関ホールに出た。
すると、ランプを載せているテーブルの下に見慣れない置き物が。

「あら?何でこんなところに鳥の置き物が?」と、思いきや、

うっきゃ~~~!! ほ、ほんもの~~~!

ぶったまげーである。

な、なんで、あんたがこんなところに。一体、どこから入ってきたのよっ!
どうやって外に出せばいいのよ~!

と、瞬時にパニックになったわけだが、その「ひ~!」と言う悲鳴を聞きつけて、夫がバスルームからすっ飛んで来た。「そこに鳥がー」と説明をする間もなく、佇む鳥の横をドタドタと通り抜けてリビングへ。

気がついた夫も思わず「うわー!」
こんなに気が動転している私たちをよそに、鳥ちゃんは身じろぎもせず、じーっとしたまま。

「どうするんだよっ!」
「どうしよう、、、」
「窓開けて出すしかないだろ―! 俺、やだからなー!」と言って、バスルームに逃げ込んだ夫。

おいおい。またかい。期待はしちゃいなかったけど。
こいつ~! である。

かれこれ20年以上前になる。イギリスのある夏、寝ようと寝室に入ったら、なんと大きな蜂が部屋をぶんぶん飛んでいる。「え~ん、どうしようっっ!怖いよー」と思ったのは言うまでもない。そしたら、夫。布団を頭からかぶり、「よろしく」って。「俺、怖いから」って。

これが初めて、こいつ~!と思った時。

あれから、ながーい時が流れたのに。これだよ。諦めの境地。

体調10cmくらいの鳥。よく見ると、産毛が残っている。って事は、ヒナ鳥。
以前、これもイギリスだけど、体長20cm以上のマグパイ(かささぎ)が部屋に入り込み、突かれる恐怖と闘いながら、部屋中を飛び回る奴と奮闘した事がある。

それに比べたら、かわいいもん。 だけど、、、。

空を飛ぶ鳥とか、一定の距離を置いてのバードウォッチングは好きなんだけど、ハッキリ言って、鳥嫌い。ドォモの鳩も大嫌い。

ドキドキしながら、リビング・ダイニングの窓という窓を全開。とりあえず、ほうきを手にして準備完了。

あれ?ヒナちゃんがいない。「どこかに行っちゃったー!」と騒ぐ私に、夫は、「ベッドルームに入れるなよっ!」とバスルームから叫ぶ。叫ぶだけかい、、、。

いました、いました。廊下の奥のシャワールームのドアの前に佇んでいる。
小鳥の心臓を持つ男_f0095873_16513533.jpg

ベッドルームのドアを全部閉め、さぁ、誘導しなくちゃ。ほうきでちょっと触ったら、びっくりして飛びったった。しかも、運よくリビングの方向。よしっ!やった!

が。どういうわけか、ドアが閉まっているっ! 出れないじゃん!

大人しくバスルームで震えていりゃいいものを、何を思ったのか、リビングに通じるドア全部を閉めた夫。囲ってどーするっ!出さなきゃいけないでしょうーがっ!

余計な事をっっ! と腹立ちながら、ドアの上にとまった鳥を動かしたら、落ちた。
ピー!」と鳴かれて、ますますパニくる私。

玄関から椅子の下に逃げ込むヒナ鳥。やっとリビングに行ったかと思ったら、ソファーの下に入り込んで出てこない。出てきたと思ったら、部屋の隅に逃げ込む。

ここからが勝負。塵取りを持ち出し、上に乗せてやる。びっくりして何度も落ちるヒナ。
やっと、バルコンに移動。
小鳥の心臓を持つ男_f0095873_16541444.jpg

が。ここは、3階。どのくらい飛べるかわからないし、落ちたら死んじゃうかも。
なので、バルコンに放っておけない。

そこで、塵取りに袋をかけて移動を試みる。エレベーターに乗ったのはいいが、ここで暴れられたら、どうしようと生きた心地がしない。が、無事、外に到着。

袋から開けたとたん、飛び立った。が、低空飛行。道路の真ん中に降り立つ。
そんな所じゃ、車に轢かれちゃう。

仕方がないので、再度、姫を塵取りに乗せ移動。

猫に見つかったら、ひとたまりもないな、と心配しながら木の下に置いてあげた。

数時間後、ヒナはそこに居なかった。
猫にやられた形跡もなかったので、無事どこかに飛び立ったらしい。
よかった、よかった。

それにしても。

その後、数時間、脱力状態。ドキドキ状態も数時間。やっと落ち着いたのは、午後3時過ぎ。

「そういう星の下に生まれたんだよ」ってよく言うけど、次生まれ変わったら、「人に頼られる星の下」じゃなくて、「頼れる星の下」に生まれてみたい。

ああ、疲れた。
by suzume-no-oyado | 2009-04-27 16:57 |
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