チャーリー

夫は、どちらかと言わなくても、顔がでかい。

昔、電車に乗っていて、前の席の座っている人たちの中で、
やけに一人、目立つ人がいる。
別に、フツーの人なのに、何で?と、思ってたら気がついた。
顔がやけにでかいんだ。
顔が大きい人って存在感があるんだ、って妙に納得してしまった。

と言う訳で、夫もインパクトの強いタイプ。
その彼と同じサイズの顔を持つ、幼稚園児がいた。

チャーリー。

次女の同級生である。
とにかく体格がいい。
彼女のお父さんが、ミチリンタイヤのキャラみたいな人だったから、
お父さん譲りなんだろう。
本当は、一学年下だったが、あまりに乱暴者で同学年の子供達が、
子羊のように怯えてしまったので、仕方なく上の学年に押し込まれた。

迷惑だったのは、うちの娘。
華奢でねずみのような彼女は、おもちゃ扱い。
そのおもちゃが、思うようにならなくなると、背中からキーック!
それでもダメなら、引っかく。
また、娘の方も気が強いものだから、そんなのヘーキと無視する。
結局、血が出るまでえぐられてしまう。
ひどい時は、シャーペンで指を刺された。

勿論担任には文句を言ったが、当の親は誤りにもこない。
何で、何も言わなかったの?って思うだろうけど、
まるで、なーんにも無かったように、明るくにこやかに話されちゃうと、
気を抜かれちゃうんだよね。
これが彼らの手口か、と思ったけど。

そんな事があった強暴チャーリー。
実は娘の事が大好きだった。
良く聞く、好きな子には意地悪をするって奴。
それにしたってねぇ~。
やり過ぎだって。

その豪傑チャーリーともお呼ばれする友達になった。
子供の仲直りは早い。
大人みたいに、腹に一物ありながら、表面は穏やかに、といった付き合いは無い。
ちょっと羨ましい。

お泊りに行ったある夜の事。
2人でお風呂に入った。
お風呂から出て、タオルで身体を拭いてたら、
「ねぇ、こう拭くといいんだよって、お父さんが教えてくれたんだ。」
って、お父さん子のチャーリーが言う。

すると彼女は、タオルを股間に挟み、前後に動かし、ゴーシゴシ。
スゴイコト知ってるでしょ、と自慢気にゴーシゴシ。

ゴーシゴシ。

娘はすっ飛んだ。

いわゆる『じいさん拭き』とでも言おうか。
いくらなんでも、女の子がする事じゃないだろー!

やってごらんよ、と誘われた。

「で、あなたどうしたの?」と、まさか、と思うが問い掛けた。

そしたら、悲しい顔して、断れなかったんだもんって。

そうか、そうか。
そんなの、変だよ、とは言えなかったんだね。
優しい子だよ、貴方は。

思わず想像してみた。
幼稚園児が2人で、タオルを股間に挟んでる様。

2人で仲良く  ゴーシゴシ、ゴーシゴシ。
もひとつおまけに、ゴーシゴシ。
by suzume-no-oyado | 2006-06-01 17:55 | 子育て・娘
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