人気ブログランキング | 話題のタグを見る

昭和一桁

あえて触れるのを避けていた夫の事。
ほぼ単身赴任状態と言えども、月に数日は帰ってくる。
その度、私のPCの状態チェックをしてくれる。
これに関してだけは頼みもしないのに動いてくれる親切な夫である。
なので、ひょんな事から、ブログを読む事になったら、大騒ぎ。
いやいや果ては離婚ともなるやもしれない、と今までは書けなかった。

一応、ブログを読んだら離婚だからねっ!ときつく(?)言ってはある。
どうして?読んだっていいじゃない、と思う方がいるだろう。

はっはっ、そんな甘い夫じゃない。
やかましい事この上ない。

結婚当時から、私が余計な事を喋りすぎると注意されていた。
そりゃ、その当時はイギリスで、回りは殆んど会社の人間、つまり社宅状態。
ここまでは話していいだろう、と言う判断のラインが私と彼とでは違っていた。
だから、当時は彼のラインで話すように気を使ったもの。

それから20年余り。
私だって、時々ポカはしたとしても、昔ほどのうっかり娘じゃございません。

それなのに。

あけみさんとの会話を聞くともなしに聞いていた彼。(いやいやしっかり聞いていたんだな)

そのあと、夫は言った。
「おまえ、細かい事まで喋りすぎ。
どこどこの○○さんが、までどうして言わなきゃいけないんだっ。
言わなくたって話はできるだろう。」って。

「そりゃ、喋ったからって何か問題?って言われたらしょうがないけど、
固有名詞を出さなくたって、ある人がね、で済むだろうが。
とにかく、その喋りすぎどうにかしろよ。」と、仰る。

そう、確かに私は、「どこどこの○○さんが言ってたんだけど、
内容は別に悪口じゃなかったし、ほんの世間話。

君、君、わかってらしゃらない。

女同士の話ってこんなものよ。
隠す必要の無い事は全部話しちゃう。 少なくとも私の周りでは。
ある人がね、、、なんてあえてモザイク入れるのって、頭を使わなくちゃいけないじゃない。
ビジネスじゃあるまいし、女同士の会話はリラックスが一番なのでございますよ。

分かってらっしゃらない、、、。

これが、ブログを読ませない理由。

あんな事描かなくたって良いだろう、とか、あんな言い方はないだろう、
と首を突っ込んでくる事間違いなし。

ここは、唯一無二の本音を吐けるな所。
守らなくてはいけない。

そういう夫とは4つ違い。
4つと言うとちょうど一世代違う感じがある。
子供の頃見ていたTV番組。微妙にずれている。

私には5つ違いの姉と夫と同い年の兄がいる。
彼らとTVを見ていた私は同世代の友人より昔の番組を良く知っている。
彼は「怪傑ハリマオ」を良く知っていても、私には記憶の端にある程度。
重なる部分はあるとしても、4つの差って意外にあるもの。

が、である。

はっきり言って彼は、時代をまちがえて生まれてきた。

私たち世代の多くは昭和一桁の父親を持っている。
夫はその「昭和一桁」なのである。

亭主関白は勿論。
怒ると激情派。 まるで「星一鉄」。
テーブルをひっくり返す勢いである。
怒っている最中は誤ろうが何を言ってもムダ。
ひたすら、彼のテンションが下がってくれるのを「忍」の字で待つ。

それでも、昔に比べたら、ずいぶん柔らかくなった今日この頃。

彼は親との会話が多かったのか、やけにその時代の女優やら俳優やらの知識が豊富。
よく知っていて、何が悪いと言われそうだが、
あまり詳しいと若さを感じなくなるのは何故だろう。

旧制大学の事も端から端まで知っている。

それで、どうして昭和一桁なの?

一応、恋愛結婚の私たち。
付き合っていた頃、恥ずかしいからと、世間が暗くならないと手も握らなかった夫。
だから、新婚当初からベタベタした事が無い私たち。(涙)

それでも、勿論あった「初めてのキス」。
キスはキス。
なのに、夫はそれを「接吻」と言った。

のけぞった私。

やめてよ、今時「接吻」なんて。
なにやら、なまめかしく感じてイヤ。

それ以来、若者の皮を被ったおっさんに見えた夫であった。
by suzume-no-oyado | 2006-11-25 17:23 |
<< TOP’S風チョコレートケーキ 三つ子の魂百まで >>