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正しい主張の困った夫

月曜日、長女がひとりで日本へ発った。今回は「初めて」なことがいっぱい。

まず、ひとりで日本に行くのが初めて。2ヶ月の長期滞在も初めて。アルバイトをするのも初めて。本人もドキドキだろうが、親はもっとドキドキ。
9月から大学2年目。3年目はインターンのコースを取って、1年間企業で働く予定。4年目は帰国できるかどうかも分からない、と言うので、この夏、どうしても日本に帰りたかった彼女。アルバイトをして、日本の生活にどっぷりと入ってみたいんだそう。
我慢の日本、主張の外国。果たしてどんな経験をしてくる事やら。興味津々である。

さて、その彼女を送りにパリの空港まで夫と共に行ってきた。
2時間前に到着したにも拘わらず、エコノミーのチェックインは長蛇の列。
待つこと1時間。。疲れた。待たされただけの疲れではない。夫のイライラを見ていての疲れ。どうしてこうなるんだろうっていつも思う。だって、夫のように「怒り」のハードルが低い人に限って、嫌な場面に遭遇する機会が多い気がする。

長蛇の列の中。私と娘が前に立ち、夫がその後に並んだ。そして、彼の後に、赤ちゃん連れのお母さんと彼女の母親。大型スーツケースを積んだトロリーを押している。
そのトロリーがなんどか夫の足に当たった。あれって、ちょっとぶつかっただけでもけっこう痛いものである。そこで、夫が「気をつけてください」と彼らに言った。普通なら「あ、すみません」で、終わるはずが、その親子は「あら、あたりました?」と、まるでこちらの言いがかりのような態度。聞いていた私も「はぁ~?」と思ったくらい。当の夫は? はい。もちろん、こめかみピクピクでございます。「当たってるんだから、言ってるんだろーが!」と、小声で切れた。そしたら、敵もさるもの。彼を睨みつけながら、親子でぼそぼそ。「いるのよねー。すぐ文句言う人って。言えばいいと思ってるんだから。」って。あちゃー!とんでもない人種に遭遇してしまったよう。彼らの言葉を借りるなら、「いるのよねー。自分のした事を認めない奴って。」
次の夫の反応が手に取るように分かる私は、彼が切れる前にドウドウとなだめすかし。こんなところで大声出されたら、たまらない。どちらが正しいとか正しくないとかの問題じゃない。とりあえず、不本意にも我慢した夫を、彼らの前から遠ざけた。

やっとチェックイン。手続の最中に、後のとんでも親子が横のカウンターにやってきた。カウンターとカウンターの間にチェックインする荷物をのせるベルトが並んでいる。赤ちゃん連れの彼らは、ベビーカーやらの大荷物。しかも、人への配慮が少ない方々。夫は娘のスーツケースを載せる為、彼らの近くに立っている。一瞬、嫌な予感。振り返った時には、ベビーカーが夫を直撃する寸前。ゲゲッ!瞬時に夫を移動させ、難無きを得る。

うちの夫。今も昔も変わらない。困ったものだ。
何がって?
今回の事で言えば、彼は、あの「とんでも親子」が荷物を載せる際に、自分に当てるかもしれないって分かっていたって事。自分は彼らの領域にはみ出して立っているわけじゃないから、当ててみるなら当ててみろって態度。こちらは正しいんだからって、自分の正当性を固持。私にしてみれば、避けられる災難を、どうして避けないんだ、と。

10年くらい前、イギリスでも同じような事があった。
細い田舎道を運転していた彼。反対車線に車が停まっていて狭くなった場所。そこに、対向車が、こちらが来ているにも拘わらず、ずうずうしく、こちらの車線に入り込んで突っ込んできた。
そこで、普通の人なら、頭に来ながらも、事故るのは嫌だから待つだろう。
それが、夫。はい。ご想像どおり。そのまま、突っ込みました。待つべきは、対向車だと。自分の正当性を主張いたしました。で、どうなったかと。そうです。もちろんです。接触事故です。相手は自分の突っ込みを棚に上げ、彼に怒りましたが、もちろん彼が勝ちました。

事故ったくせに、やけに爽やかな顔をして帰宅した夫が私に一部始終報告。
「相手のドライバーはまともだったんだけど、一緒にいたプロレスラーみたいな奥さんが最低でね、、、。」と。
聞いた私は、多少なりとも相手のドライバーに同情しつつ、なにやら嫌な予感。事故った場所、車種、奥さんの特徴、、、、。そこで、相手の名前を聞いて、すっとんだ。

やっぱり。

娘の学校の親だった。な、なんて事をしてくれたんだ。あんな小さな学校で、わたしゃ、しょっちゅう顔をつき合わせてなきゃいけないのに、、、。

くすん。時間クスリしかないか、、、。
by suzume-no-oyado | 2007-07-04 14:49 |
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